亡くなった祖父の交際女性とその家族からの遺産分与要求

トラブルは、祖父の遺産相続です。
86歳で亡くなった祖父には、動産・不動産で6,000万円ほどの資産を所有していました。
本人は病気が発覚しても元気でしたし、頭もしっかりしていました。
もともと数字には細かく、記憶力もよかったので所有資産の相続もきちんとしているものと思っていました。
祖父は、祖母が亡くなった後に20歳年下の女性と10年ほど交際をしており、晩年にはマンション(祖父名義)を購入して同棲していました。
祖父の病気が発覚し、治療や入退院、自宅療養の必要があり、マンションをそのままにして叔母夫婦の家に戻ってきた後、治療の甲斐なく亡くなりました。
まだ納骨も済まないうちに、祖父の交際女性とその息子さんが叔母夫婦のもとを訪れ、遺産の分与を要求してきました。
病床の祖父から生前、「女性に形見分けの高級時計と300万円を謝礼として渡すように」と言われていた私の父はその旨と、故人の希望に沿ってあげたいと伝えました。
しかし、交際女性とその息子が「それでは不十分、裁判に持ち込む」「内縁の妻としての正当な権利」「母は弄ばれた、誠意がない」とすごい剣幕でした。
祖父から常々、何かあったらすぐに弁護士さんに相談するようにと連絡先を教えてもらっていたので、私からすぐに連絡をしました。
弁護士さんは、祖父が懇意にしていた方で遺言書の作成にも関わっていたので事情を説明し、すべてお任せしました。
先方も弁護士さんを立ててきましたので、弁護士同士の話し合いから始まりました。
解決までの期間は2か月、弁護士さんから言われたことは、祖父はあえて遺言書を残さなかった、ということです。
実は交際女性とは40年ほど前から断続的に関係が続いていたこと、祖父が子供たち(私の両親や叔母夫婦)に対して遺産でもめればいいんだという感情をもっていたこと、資産の総額は億単位で、内緒で不動産を所有していたことなどでした。
弁護士さんからは「双方の家族に対して、故人の意向に沿えるように準備をしてある」とのアドバイスをいただいたので、それにすがる状態でした。
待っている間は気が気ではなく、親族に体調を崩す者もいましたが何とか乗り切れました。
祖父は「弁護士さんへはいずれ、相続や交際女性のことで家族が相談にくるはずだ」と、すでに諸経費は支払い済みで、費用は教えてもらえませんでした。
交際女性には、高級時計と300万円+当面の生活費500万円で済みました。

投稿日:
カテゴリー: 未分類